<   2012年 12月 ( 1 )   > この月の画像一覧

 

人が消えていくということ

中村勘三郎が死んだ。
両親が死んだときだってたいして泣きはしなかったんだが、
勘三郎の訃報を聞いたときはショックで、涙がボロボロ
流れてとまらなかった。
こんなことは、いままでの人生のなかで、一度もなかった
ことだ。
歌舞伎ファンだなんて、とてもじゃないが人様にはいえない。
せいぜい、月に1回いくかどうか。
勘三郎の演目で記憶に残っているものといえば野田版・
研辰の討たれ、それだって東劇でみた、シネマ歌舞伎だった
んじゃなかろうか。
会ったこともないし、話したこともない。
じゃあ、なにが悲しいかといえば、ものの考え方、家族の
ありよう、そんなものが、我が家に近いように思えて、
まるで、家族というか、兄弟、弟を失ったような気がする。
ナナちゃんは、およそ涙なんか流したことがない、生い
立ちからしてキズついた女なのだが、彼女もまた、
ひとりで泣いていた。
家族と演じる連獅子、勘九郎と七之助を従えて、軽く重厚、
派手で温かい。
あるいは本音で生きる庶民・研辰のセリフ、鼠小僧次郎吉の
切り絵のようだった立ち姿。
観客にむかって「今日はみなさま寒い中おこしくださいまして
誠にありがとうございます。歌舞伎鑑賞はオカネがかかります。
医者や弁護士と結婚して、末永くご贔屓にしてください」
こんなことをサラっと言ってニコニコしている、まったく
嫌味がない、綺麗事をいうヤツをぶっ飛ばして颯爽としている。
大番頭、中村小山三が死にかかったときには、ヨタヨタの彼を
華やかな舞台にあげてさりげないココロ配りをみせる。
舞台が終わって挨拶をする時、心底、お客様にむかって深々と
ていねいな、あたたかいお辞儀をする。
あのような様式美をともなった挨拶はみたことがない。
人のこころというのは、みな、みえない透明な糸で仔細に
つながっている。
嘘などというものは、一瞬にして、見抜かれるもの。
河原乞食からスタートして、長い年月をへてやっと社会的な
地位を手に入れた歌舞伎役者
には人間の裏表、人のこころの醜いありよう、みんな透けて
みえるのかもしれない。
橋下氏の出自を取り上げて恥じない、朝日新聞グループなど
鬼畜の集まりのようだ。
清濁併せ呑む、そのような生き方をしているようで、しかし
ながら一筋の光明を大切にする、
けっしてココロの透明な置き場を他者に明け渡さない。
そんなオトコの生きっぷりを、歌舞伎をとおして勘三郎から
感じていたんだろうと、いまになってやっとわかったような
気がする。
今日の日経朝刊で、野田秀樹が、置いてきぼりをくったオトコの
索漠とした残余の心持ちを語っている。
皮肉屋・野田が、真っ直ぐな勘三郎に強く惹かれたというのは、
多くの交友のあった芸人たちに共通の思いなのかもしれない。
ああ、あと10年生きていてくれたら、もっともっと、歌舞伎を
みにいけたものを。

さて、世相は総選挙。
嘘つき民主党に勝ち目はないから、気味の悪い安倍自民党が浮上。
橋下先生も維新と言ってたわりには人気がいまいち。
最近の政治家は狭量になったのか、政策が少しでも違うと、
数人で政党をつくる。
原発・消費税・TPP、教育問題、経済、国防、そんなこといちいち
すり合わせしていたら、みな意見が違う。
とにかく多数をとって政策を実現する、それが政治力学の根本なのに、
みなが小学生みたいことをいって、学芸会をやっている。
国力が衰えると国民思考力が衰え、しいては国家が滅んでいく、
まったく絵に描いたような動きだ。
女タヌキ・嘉田知事+妖怪・小沢先生の動きが、ある意味では大切な
政治的ヘドロ現象なのだが、ヘドロを受け入れる器量などいまの
日本にはない。
戦前の日本に戻るくらいなら、はやめに米国に併合して欲しいと、
俺は心底願っている。

相場のほうは、為替が円安、NYもまあまあなもんで、底堅い。
個別でみると遠藤照明が材料出尽くしから下値チェック。
3000割れあたりから拾ってヤラレ中、この株は200円くらい簡単に
上下するので、次は2500あたりで買い増しして、ダメなら
いったん手仕舞い。
消費者金融関連はタネは保存中、押したら拾って吹いたら売り、
息が長い。
松竹は、勘三郎が逝った次の日に売り物、その後急伸。
歌舞伎座オープンが、いよいよ迫ってきました。
ぶほほほ、1000円突破するかね・
リートは為替が円安傾向で、指数は堅調、今年も順調に推移してきた。
俺は、いい土地が出たので、資金手当てでリートを半分くらい
売ってしまったが、また年明けから買い増していく予定。
配当を下げる銘柄が散見され、15%以下になってきたら少し様子見。
基準価格はけっこう動くので、仕込みを慌てることもない。

さて、そろそろ年賀状の準備でもして、年末年始の計画・算段でも
しないと。
正月は大型連休になる方も多いようで、海外旅行も人気のようです。
知合いの女性は飛鳥Ⅱで世界一周をしたあと、いまは、スペインに
いってます。
来春は飛鳥Ⅱでオセアニア周辺か?
ダンナに死に別れて、ひとりで気ままに生きている。
俺は、小さく、身延山久遠寺にいってきた。
人の生涯はまったく面白い。
他人からみると、幸せそのものなのに、幸せ感を掴めないひと。
どーみても不幸の塊なのに本人は幸せそうにピチピチ生きているひと。
そのどちらにしたところで、やがては、あなたも私も消えて行く。
そんな、あなたや私を覚えていてくれるのは、身近な人間だけ。
その身近な人々もやがて消えていく。



じゃあ、また・
[PR]

by sniperfon | 2012-12-09 11:22