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今年の相場、シベールの日曜日

「シベールの日曜日」って、いわゆる昔の名画なんだが、これを
ヒョンなことから観るはめになって、これがまた、なかなか
よろしかった。
両親に捨てられた子供と、戦争で幻想的なキズを負った
記憶喪失のオトコの交流物語。
そして、少女とオトコの間に、擬似恋愛めいたものが醸造されて、
悲劇へとつきすすむ。
おれはたまたま、浅田次郎の「ピエタ」って短編を読んでいて、
これも子捨てがテーマだったんだ。

世の中いろいろ悲劇がありますが、親に見捨てられた子供って
いうのは、それは相当なものでしょう。
おまえらに、おれたち、わたしたちの気持ちがわかるのか!、
なんていわれたら、芸術そのものがぶっ飛んでしまうので、
作る側はまことに困るのでしょうが、まあ、彼らは妄想、
想念を描くチカラにかけては天才的ですから、まるで、
自分が両親に見捨てられたかのように、うまく描写する。

おかげで、おれはといえば、映画でショックをうけて、小説で
トドメをさされたようで、ピエタを読みきって、喫茶店を出て
きたときには、空はくらく、吹く風は身を切るようにつめたく、
近くを流れる川に飛び込みたくなった、、嘘、ぴょーん@@

アナタね、作り話で興奮してたら、覚せい剤映画をみたら
覚せい剤中毒、
ヤクザ映画をみたら出てきて人殺し、こんな映画をみた日には、
オチンチン切り取って映画館に置いてくるしかない。
監督・園子温は発狂していると書いてる方もいましたが、
たいした発狂じゃない。

しかし「シベールの日曜日」は、やはり、よかったんだな。
親が子を捨てるというのは、おおかた、不倫から熱くなって、
片方が出奔する。
残された親ががんばればいいのだが、シベールの場合オヤジも
消えてしまう。
浅田次郎のほうは、母親だけ、オトコのもとに走るわけだ。
こーゆう話はパターン化されており、作者がメシのタネに
書くにはちょうどいい。楽な商売だ。
シベールは妙にませた子供で、それは、おそらく乾ききった
魂からくるんだろう。
乾ききった砂漠に一滴の水をたらせば、蒸発するか瞬間的に
吸い込まれるしかない。
だから、シベールは死を意識しながら、一方では、いずれ
自分の肉体が熟れたとき、そのオトコを吸い込むであろう
自分の粘着的な心、肉を覚知している感がある。
オトコの嫉妬、あるいは、よそのオトコのエロスに、幼稚で
繊細な目が微妙に反応する。
オトコも途中から、変質的な目つきになるシーンがあって、
ドラマが後半、不吉な様相を帯びていくことを暗示させる。
こーゆう話になってくると、やはり、フランス・イタリアには
かなわないのであって、アメリカ映画とディズニーランドが
好きな若いヤツは、鈍感でマヌケな仕上がりになっているので
あろうか。
歌舞伎役者で、アメリカとディズニーランドが好きだって
言ってたヤツがいたが、アタマの中がどーなってるか?
いちど、のぞいてみたい。

そいでもって、たまには相場のことを書いておこう。
去年は松竹と遠藤照明がよかったので、株式はややプラスだ。
松竹は来年の歌舞伎座完成、空売りの厚みからいって、
全体相場に比してシッカリだろう。
遠藤照明は相変わらず、意味不明の値動きを続けているが、
LEDの世界展開をはかっているので持続。
銀行株が底値で強く、オリコの70円あたりは、久しぶりに
拾っておいた。
リート指数はNYが堅調なので、海外リートは10%は
抜けるだろう。
この水準ならNY指数CFDに65~70%くらいヘッジを
かけてもいい。
FXのヘッジは、ドル円・ユーロ円を均等くらい。
ユーロは85円、ユーロドルは1.0あたりまでいく可能性もある。
レアルもシッカリ目。
楽天レアルリートをお持ちの方は、豪ドルを必ずヘッジで
売っておくこと。
分配金は下がっても、表面利回り27%。
基準価格も戻してきたので、去年買った方は、20%近く
残った計算だ。
日本の金利からいくと、10年分以上の利息を1年でもらった
ことになる。
それでも売らないから、人間の欲というのは恐ろしい。
世界戦争になって、リート指数が1円になったところで、
その責任はやはり投資家にあるというべきだろう@@

by sniperfon | 2012-01-04 21:19  

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