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異界のなかに

富山の山間に、仏の羅漢像が整然と並べられた場所があります。
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何百体あるのか数えたこともありません。
地元の実業家が、功成った後、私財を投じてつくったものです。
かようなものは、歴史的蓄積の後、ワケシリによる評価が付与されないと、
メジャーにならないものです。
軽いといえば軽いのでしょうが、ワタクシは、誰もこないこの場所が妙に気に入って
ナナちゃんの故郷にくるたびに、愛車でドライブにくるのです。

で、このあいだ、久しぶりに訪れたとき、少し先まで車でドライブしたのです。
そうしたら、5分も走ったところで、またまた、石像群が現れてきました。
ばほほほ、こちらは、西遊記にでてくる化け物やら、実業家が生前、接触のあった
人々、あるいは、妙に色気のある女像と、いろいろゴッタ煮です@@


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アタシは、この像↓が気に入って、やさしく乳房を揉んであげたのですが、
誰もいないのですからまったく問題はない。
そもそも人がいたところで、石像の乳房を揉んで悪いという法はない。
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こちらなんかは、なかなかイイ。
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名もない人たちが彫った石像。
人の姿がみえない不気味さのなかの佇まい。
アタシは、ここの土地を買い取ろうかと思っているのですが、どうだろう。
写真ではよくわかりませんが、敷地の奥のほうまで何百体と像が置かれています。
雑草は刈られていますが、夏だったので奥までは入れず、1m近いヘビが
悠然と這っていました@@

偶像崇拝というのは、具象化されたモノに自身を置換したいという
ことなのかもしれません。
アタシはボケ封じ観音が色気があって好きで、これは一番好きな観音。
観音様は中性ですから、ある意味、オトコ・オンナ。
ニューハーフ、両性具有。
アタシは、観音の生まれ変わりなので、こーゆう観音像をみていると、
○○○が硬くなってきます。
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来世で抱いてあげようといつも思っているのです。

「生まれない前に腹の中で、美しい母の胸を見るような心持ち」
泉鏡花がいう胎内願望は、夢幻のワタクシの日々と同じもので、こうして
思い出したようにblogを更新するのは、行き詰ってしまった今日という
現実からの、寂しい逃避に違いないのだ。
不動産を買うというのも、そこに、なにかしらの具象を造形して、自身を安置
してみたい。
アタシは地方の広い物件を買うたびに、空いたら、そこに広大なリスニングルームを
つくって、音楽喫茶をやって、かわいいオンナの子を置いて、なんていつも
考えるんだけど、けれども、いったい何日、その造形物のなかに住むことが
できるのだろう。
3日もしたら、通いなれてきた女の子のオッパイにも飽きて、やはり過ぎさって
ゆく、風の中に戻るしかない。
胎内に宿って、羊水の中でオンナの体を内部から愛撫すれば、永遠に
平然と安穏として過ごせるのかしら?

みっちゃん、不動産のこと、もっと書いて欲しいという方がおりました。
人口減少が明白なのに、東京はマンション・アパート建設ラッシュです。
相続税対策ということで焦っているのでしょうか?
建設単価があがっておりまして、1Rで1000万超えの物件もあります。
数百万の相続税を払いたくないということで、億を超える借金をして
賃貸物件を建てている。
空室3割、家賃が1割下がったら、おそらくパンクでしょう。
オリンピックまで投資相場がもつか、はなはだ疑問ですが、まあ5年待てば
3割引で(都内で利回り10%以上)、売り物件が出てくるものと思います。
アベノミクスの弊害でバブルになれば、なを結構。
山が高くなればなるほど、その後の谷は深い。
半値以下になることを保障します。
ただし、賃貸業の先行きを不安視する必要はまったくない。
江戸の時代から、大家の力はヤクザの親分より強いのです@@
人がいれば、必ず大家業は存在する。
ボーリングと同じ、愚か者が撤退したあと、最後まで牙城を守った者が
生き残る。
地方の物件は壮絶な闘いになるでしょう。

いつだったか紹介した、駅近のイケイケ物件。
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リフォームしたら1階にたこ焼き屋とスナックが入って2階の部屋も満室。
たこ焼き屋はテレビで紹介されて、夜になると「のんべー」で一杯。
これがアナタ、家賃が月に25万だから年間300万。
駅近なので、3500万で買いたいと中国人。
買値からみたらボロ儲けだが、10年で3000万家賃が入るので、売る理由など
どこにもない。
投資とは人生の反映、焦った者が消えていくのです。
さて、投資とは異界のなかにあり、しかしいったい、何をもって担保されているのか。
数字という結末が用意されている以上、担保=造型はされているのです。
結末の云々ではなくね。
やはり祈り?

そもそも同じ地球に生まれ、異なる境遇、異なる宿命、によって翻弄され死んでいく
アナタ方とアタシ。
いったい、この異界の中で生き死にの意味を、だれが担保=造型してくれているの。
芥川龍之介は「蜜柑」を書いたけど、結局死んだわ。
打算のない少女が投げる朱色の蜜柑は、その刹那にだけ、芥川を高揚させたかも
しれない。
けれでも刹那は、やはり刹那。
曇天の退屈が、ほら、彼のやせた体を包み始めて・・

言葉がわずらわしく音にも疲れたときは、だまって絵画をみるしかない。
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久しぶりに竹橋に行ったら、加山又造の「月と犀」が常設展のなかにありました。
アタシの心が落ち着く作品。




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by sniperfon | 2016-09-27 18:20  

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